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■ global2jからのおしらせ
■ 今月のキーワード
■ 金融翻訳事情
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■ global2jからのおしらせ ■
○「最新金融翻訳講座」募集のおしらせ
現在、「最新金融翻訳講座」の受講申込を受け付けております。2022年4月会員の申込期限は2022年2月10日(郵送の場合。インターネットによる申し込みの期限は2月28日)となっておりますので、ご興味のある方は講座ホームページをご参照ください。
■ 今月のキーワード ■
【legal tender】法定通貨
(例文)
El Salvador has become the first country in the world to adopt Bitcoin as legal tender.
(訳例)
エルサルバドルはビットコインを法定通貨として採用する世界初めての国となった。
■ 金融翻訳事情 ■
今年も残り少なくなってきましたので、月並みですが金融翻訳事情の2021年の総括をしたいと思います。
ここ数年、金融機関のコスト削減やリサーチ費用の分離明確化などの規制強化によって、翻訳需要はやや減少傾向にありました。しかし、2021年はその流れが変わり、需要が上向き始めた感触を得た年でした。
最大の要因は、一言で言えば「世の中の変化」です。主なものとしては、①新型コロナウイルス感染症:世界的な拡散となかなか見えない収束、刻々と変わるその状況、②環境・社会・ガバナンス(ESG)や持続可能な開発目標「SDGs」:もはや遠大なテーマではなく、災害や気候変動といった身近な事象として迫ってきていること、③マクロ経済状況の変化:長期化する低金利時代からの転換の兆しが見え、インフレが世界的な話題となったこと、などが挙げられます。
今や金融業界のリサーチには、これらの変化に関する一般的な情報だけでなく、投資面での対応を含めた付加価値がより強く求められていると言えましょう。
また、日本に限ってみれば、投資銀行(証券会社)よりも運用機関の翻訳需要が拡大しています。これは、外資系金融機関全般にとって日本市場の価値が相対的に低下している中でも、依然として世界有数の巨大な年金市場が魅力的であることの表れかもしれません。
不確実性の高い時ほど先を見通す専門性の高いリサーチが求められるとするならば、2022年以降もこうした状況は続きそうです。翻訳者もまた時代の変化に敏感であるよう気を引き締めて新年を迎えたいものです。
日本株の相場格言に「丑つまずき、寅千里を走り、卯跳ねる」とあります。来年は寅年。実際には寅年の日本株市場はいまひとつだったようですが、あくまで過去の日本株の話です。卯で跳ね、辰で昇っていけるよう、寅年にしっかりと走りたいものです。皆様どうぞ良いお年をお迎えください。
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