< 目 次 >
■ global2jからのおしらせ
■ 金融翻訳事情
※ 新規登録・登録変更・配信停止、バックナンバーはこちら:
http://www.global2j.com/magazine/index.html
■ global2jからのおしらせ ■
☆2010年第4四半期の「金融・経済翻訳総合講座」修了生トライアルへの応募期限は今月29日(金)までとなっております。ご興味のある方は「採用情報」(http://www.global2j.com/recruit/index.html)で詳細を確認の上、ご応募ください。
■ 金融翻訳事情 ■
【翻訳者Uさんへのインタビュー前編】
今月号と来月号は、翻訳者Uさんへのインタビュー特集です。
Uさんは現在global2jで活躍中の翻訳者です。たゆまぬ努力により、最近最も実力が向上された翻訳者の一人で、翻訳に対するひたむきな姿勢には、当社スタッフも感心させられています。今月号では翻訳を始めたきっかけや日頃の学習について取り上げます。
◆翻訳を始めたきっかけ
―この度はインタビューにご協力いただき、ありがとうございます。まずは、Uさんが翻訳を始めたきっかけを教えてください。
学生時代から英語が好きでしたので、英語を使う技術的な仕事に長く携わりたいと考え始めたのがきっかけです。いろいろと検討する中で、自然に翻訳の仕事に興味を持つようになりました。翻訳は時間をかけて技術を身に着け、コツコツ進めていく作業というイメージがあったからだと思います。
翻訳の仕事について調べるうち、特許、IT、経済など様々な分野がある、実務翻訳という職業を知りました。その中でも、金融機関に勤務した経験があるため、知識が生かせるのではと思い、金融・経済分野の実務翻訳者を志しました。
―英語に対する関心に加え、これまでの実務経験を生かしたお仕事ということで金融・経済翻訳を始められたのですね。
◆デビューまでの期間と学習方法
―翻訳者を志されてから、実際にプロとしてお仕事を始められるまでの期間はどれ位でしたか。
翻訳学習を始めてから翻訳会社のトライアルを経てお仕事をいただくようになるまでの期間は約2年です。
―その間、どのような学習をされましたか。
最初に翻訳雑誌や翻訳会社のホームページで公開されている初心者向けの翻訳レッスンなどを教材にして独学した後、英文法を学習し直してから、翻訳の通信講座を受講しました。金融機関での勤務経験があるといっても、金融・経済の専門知識は浅かったので、書籍を読んで基礎的な知識を得ることも心がけました。
―学習を進める中で、心に残ったことはありますか
前述の翻訳レッスンにはよく「原文を読む際は、アルファベットを1文字も見落とさないよう丹念に」と書かれていました。その読み方に慣れるまでかなり時間がかかったのを覚えています。
また初めの頃は、日経新聞の記事を毎日なるべく数多く読もうとしていました。でも、読む分量が多いと、目を通すだけで精一杯になり、記事の内容が記憶に残らないことがよくありました。そこで、現在は分量をぐっと減らし、興味のある記事だけを読むようにしています。こうするとあまり負担にならず、長く続けられますよ。
―学習方法に関して、色々と試行錯誤なさったのですね。このほかに、現在はどのような学習をされていますか
主にインターネットの報道サイトや証券会社のホームページなどを利用して学習しています。
金融・経済翻訳独特の表現や言い回しに慣れるため、時間の余裕があるときに、経済指標の発表記事や投資信託の運用報告書などを抜き出して記録しているのです。
また、実際に担当した案件の復習も欠かせません。自分が翻訳を担当したレポートの完成版が送られてくると、次回までに目を通し、新しい用語を用語集に記録しています。誤訳があればその文章全体を記録しておき、ミスを減らすために時々それを見直しています。
―現在は、インターネットからの情報収集や、フィードバックの活用など、より実践的な学習をされているということですね。
◆翻訳作業について
―翻訳作業の進め方を大まかに教えていただけますか?
下読みはせず、原文をいきなり最初から和訳していきます。途中でインターネットで調べものをし、一通り和訳が済むと、訳抜けや不自然な日本語がないか見直します。副詞の訳が抜けていることが多いので、それを特に注意しながら見直しています。
―下読みをしていないことがスピードアップの秘訣でしょうか。しかし、最初に全体の内容を把握したい方もいらっしゃると思うので、この方法は人によって向き不向きがあるかもしれませんね。このほかに、翻訳作業を進める上で、工夫されていることはありますか。
マウスの調子が悪くなり、それまで使っていたものよりも一回り小さい、手のサイズにちょうど合ったマウスを購入したところ、とても使いやすく、気に入っています。それと、窓の外の景色ができるだけよく見える場所に作業机を配置しています。時々パソコンの画面から目を離し、外を眺めると、目を休めることができ、作業途中の気分転換にもなっています。
―作業環境はやはり大切ですね。目の健康については、このメールマガジンでも取り上げているので、是非読んでみてください。
是非拝見してみます。それから、最近電子辞書を購入しました。新聞や雑誌を読んでいて、意味を調べたい日本語が出てきたとき、以前はわざわざパソコンを立ち上げ、辞書サイトで調べていたのですが、後で調べようと思って、忘れてしまうことも多くありました。電子辞書を使い始めてからは「後で」がなくなり、愛用しています。
―パソコン以外のツールも併用することで、作業効率が高まるのですね。また、気づいたときにこまめに調べる習慣をつけることも大切なようですね。
いかがでしたでしょうか。来月号では、生活スタイル、今後の目標などについて伺いたいと思います。 |