■ 今月のキーワード ■
【OER】帰属家賃
OERはowners’ equivalent rentの略。「帰属家賃」とは、所有者が実際には家賃を支払わない自己所有住宅(持ち家)についても、借家や借間と同様の住宅サービスが生産・消費されていると仮定し、その持ち家の住宅サービスを市場家賃で評価した計算上の家賃のこと。消費者物価指数(CPI)や国内総生産(GDP)の計算に使われます。
(例文)
OER, which accounts for nearly one-quarter of the CPI, rose 0.2% mom in July.
(訳例)
帰属家賃(OER)は消費者物価指数(CPI)のほぼ4分の1を占めるが、7月には前月比で0.2%上昇した。
■ 金融翻訳事情 ■
今月は、採用担当者がトライアルについてお話します。
「トライアルの合否を判定する際のポイントを教えてください」
これは、当社の「金融・経済翻訳講座」の受講生の方々からよく聞かれる質問です。当社では、金融翻訳の基本が押さえられているかどうかを基準にトライアルの合否を判定しています。具体的には、(1)金融・経済知識に基づいて原文を正しく理解しているか、(2)日本語として読みやすい自然な文章に仕上がっているか、(3)専門用語や業界特有の言い回しを把握しているか、の3点です。知識不足による誤訳や、不自然な日本語表現が散見されたり、基本的な用語がしっかり訳されていなかったりすると、訳文を最後まで読まなくとも大体の良し悪しを判断できてしまうことが少なくありません。
もし、トライアルを受けてもなかなか合格しない場合は、上に挙げた「基本」が確実に身についているか意識しながら、改めて学習に取り組んでみてはどうでしょうか。金融翻訳の基礎固めをしっかりしておけば実力は自然に向上し、トライアルに合格する日も決して
遠くはないはずです。