■ 今月のキーワード ■
【safe haven】セーフ・ヘイブン(安全な逃避先)、セーフ・ヘイブン(安全な投資先)
投資家がリスク回避姿勢を強めている際に、相対的に安全性が高いと考えて資金を退避させる資産のこと。代表的なものとして、米国債、金、ドル、円などが挙げられます。
As fears about the Covid-19 outbreak and its impact on global growth intensified, “safe-havens” continued to rise.
(訳例)
新型コロナウイルスの感染拡大とそれが世界の成長に与える影響を巡る懸念が高まる中、「セーフ・ヘイブン(安全な逃避先)」資産は上昇が続いた。
■ 金融翻訳事情 ■
【金融・経済翻訳業界の近況】
新型コロナウイルス感染症の国内発生が初めて報告されてから2ヵ月以上が経ち、日本を含め世界を取り巻く状況は刻々と変化しています。未知のウイルスによって私たちの暮らしがこの先、どのような影響を受けるのか不安が先走りますが、そんな中でもできるだけ冷静を保ち、日々を過ごすためには信頼できる情報が大事になってきます。
金融・経済業界でも最新の情報をいち早く提供することが今まで以上に重視されているように感じます。リーマンショック以降、証券会社をはじめとする外資系金融機関ではコスト削減のために社内翻訳者を雇用するよりも翻訳業務をアウトソースしたり、機関投資家向け調査レポートの翻訳版を廃刊にしたりする傾向が見られました。しかし、現在のように市場の変化が激しい状況では、投資家は現状を正確に把握し、将来の見通しを立てるうえで、エコノミストなどの金融・経済のプロがタイムリーに執筆する専門性の高い調査レポートを非常に有用と考えるのではないでしょうか。私たち翻訳会社は少しでも質の高い翻訳を提供することで依頼主の役に立てるよう、引き続き尽力していきたいと考えています。