■ 今月のキーワード ■
【CB(s)】中央銀行
CBはconvertible bondの略称としてよく知られていますが、central bankの意味で用いられることもあります。
(例文)
The independence of a CB is an important determinant of policy effectiveness.
(訳例)
中央銀行の独立性は政策の有効性を決定する重要な要因である。
■ 金融翻訳事情 ■
【集中力を維持する方法】
暑さが続く毎日、皆様いかがお過ごしでしょうか。翻訳はただでさえ集中力を要する作業ですが、このような時期にはいつも以上に気を付けなければケアレスミスが出やすくなってしまいます。今回は、翻訳者が日頃から心がけている集中力を保つための方法をまとめてみました。
睡眠不足で頭がぼーっとした状態では集中力が持続しないのは言うまでもありません。仕事の都合上やむを得ない場合を除いては、早寝・早起きを心がけているという方が多いようです。
○定期的な運動
翻訳はデスクワークではありますが、思った以上に体力を使う作業です。そこで日頃からジョギングなどで体力の維持に努めている方もいらっしゃいます。体力があると、長時間の作業でも集中力が途切れにくいようです。翻訳者と言うと部屋に閉じこもりがちなイメージが強いかもしれませんが、実際にお会いすると活動的な方が多いことに驚かされます。
○悩み事は出来るだけ溜め込まない
「邪念」があっては翻訳作業に集中できません。仕事中に悩み事にさいなまれてしまうと作業効率が落ち、ミスにつながります。そうした事態に陥らないよう、悩みや不安は身近な人に相談したり、どうしても悩んでしまう場合には思い切って「考え事をする時間」を決めてしまい、その時間以外は仕事に集中するといったメリハリをつけることが重要なようです。
○仕事場の整理整頓
人間は意外と環境に左右されやすいもの。デスク周りがごちゃごちゃと散らかっているとイライラしやすくなり、結果的に注意力散漫な状態になってしまいます。仕事を開始する前に1~2分でいいので掃除や整理整頓をすると気分もすっきりとしてより集中力が高まるようです。
○時間を区切る
集中力が持続する時間は、諸説ありますが一般的には1時間半程度と言われています。それ以上だらだらと続けると効率も悪くなり、注意力も途切れてしまいます。そこで時間を区切って作業に取り組むことが効果的なようです。「○時まで翻訳に集中して、休憩時間においしいコーヒーを飲む」といった具合に、ご褒美の要素を取り入れるとやる気も高まるかもしれません。
○上手な気分転換
長時間の翻訳で脳の「オーバーヒート」を感じる方も少なくないようです。これは脳内の言語に関する部位ばかり集中的に使うことが原因ではないかと思われます。その対策として、短時間でよいので翻訳とはまったく関係ないこと(できるだけ言語に関わらないこと)をすると、脳内のバランスが保たれるためか効率がアップするようです。例えば、音楽を聴く、料理をする、絵を描く、散歩をする、などが挙げられます。こうした気分転換の後に再び翻訳作業に取り組むことで、読解できなかった箇所が急に理解できるようになったり、うまい訳語を思いついたりするという経験をした方も実際にいらっしゃいます。
いかがでしたでしょうか。総合すると、集中力の維持には心身の健康が何よりも大切であると言えるようです。まだまだ厳しい天候が続く中、くれぐれも体調に注意して翻訳学習に取り組まれてください。