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global2j通信〜Vol.23〜 2006年6月特別号

■ お役立ち!金融翻訳学習に関するQ&A ■

今号では、当社の金融・経済翻訳講座の受講を検討している方々や、同講座受講生の方々からお寄せいただいた代表的な質問をいくつかご紹介します。

Q1)一口に金融・経済といっても様々な分野があり、どこから手をつければよいか分かりません。需要の多い分野はありますか?

A)マクロ経済、相場(株式、債券、為替)、投資戦略が、一般に需要の多い分野です。まずはこれらの分野を集中的に学習することが、仕事獲得への近道と言えるでしょう。当社の通信講座では、第1回から第6回までの教材でこれらのテーマを取り上げています。ご興味のある方はウェブサイトをご覧ください。
(http://www.global2j-education.com/)

Q2)どこまで原文に忠実に訳すべきか、あるいは意訳してよいかの判断がつきません

A)初心者のうちはあまり意訳をせず、なるべく原文に忠実に訳すようにしたほうがよいでしょう。原文をきちんと訳す練習をせずに、ある種の逃げとして意訳(誤訳になってしまうことも多々あるでしょう)をしていると、翻訳力はなかなか向上しません。当面の翻訳学習においては、基本的に原文に忠実な翻訳を心がけ、それでどうしても日本語として不自然になってしまう場合に限って、原文の意味をきちんと理解したうえで、若干の意訳をしてみるのがよいでしょう。また、標準的にどの程度まで意訳してよいかの目安には、当講座の「最新金融レポート演習」(*)をご参照下さい。
*「金融・経済翻訳総合講座」の付録教材

Q3)Weが当社などと訳されている場合と、主語なしで訳されている場合がありますが、どのような基準で判断するのでしょうか?

A)主語として「当社」などが頻繁に出てくると日本語の文章としては不自然で美しくありませんので、翻訳の際にはあまりこれらが多くならないように工夫(例えば、we expect that….を「~と予想される」、「~だろう」とするなど)しましょう。実際の仕事においてはほとんどの場合、依頼主からWeを訳す際にどの言葉(大体の場合、「当社」、「弊社」、「我々(われわれ)」のいずれか)を選ぶかが具体的に指定されます。また、指定がなくとも、その依頼主のウェブサイトなどを参照し、好みを把握するようにします。
Q4)外資系金融機関の調査レポートで翻訳学習に役立ちそうなものがなかなか見つかりません。お薦めのものがあれば教えてください

A)一般向けに公開されている調査レポートはそれほど多くありませんが、例えば下記サイトにいくつか掲載されています。
http://www.msdw.co.jp/im/research/

ただし、こうした調査レポートには各社独自の好みなどが反映されていることもあるため、すべてが参考になるとは限りません。また、初心者の場合、英語版と日本語版を単に比較してざっと読むだけではなかなか翻訳の重要ポイントに気づきにくく、「なぜこの英
文がこのような訳文になるのか」などといった疑問を感じることもあるようです。

Q5)実務で求められる翻訳スピードの目安を教えてください

A)用語のリサーチや見直し時間も含め、英日訳で1時間当たり英語120~200ワードがこなせればよいでしょう。ただし、あわててスピードを上げようとすると翻訳が雑になるおそれがあるため、最初のうちは時間にとらわれず丁寧に作業をしてクオリティを高めることが重要です。

Q6)なかなかトライアルに受かりません。どうしたらよいでしょうか

A)まずは自分のレベルを把握することが大切です。当社の通信講座では、受講生の訳文をAからEの5段階で評価していますが、BやCの評価でトライアルに挑戦してもなかなか受かりません。また、仮に合格したとしても継続して仕事を受注するのは難しいでしょう。自分の訳文が実際の仕事でどの程度通用するものなのかを知り、それに応じてある程度の期間を設け、学習に取り組む必要があります。

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