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global2j通信〜Vol.1〜 2004年8月号

■ 今月のキーワード ■

【 commodities 】

原油高などを背景に外資系金融機関の各種調査レポートで登場することが増えている用語です。commodity priceのように使われることも多く、日本語では、そのままカタカナで「コモディティ」、あるいは「商品」、「国際商品」とするのが一般的です。

(例文)
Final demand variations associated with global industrial production cycles are major influences on short-term commodity price trends.

(訳例)
世界の鉱工業生産サイクルと関連した最終需要の変動は、コモディティ価格の短期トレンドに重要な影響を及ぼす。 (global2j最新金融翻訳eラーニング講座2004年5月号より抜粋)

コモディティには、原油、金属、農産物などが含まれ、シカゴ商品取引所(CBOT)を始めとする専門の取引所で取引されています。また、銅、アルミニウムなどの金属をハード・コモディティ、大豆、コーヒーなどの農産物をソフト・コモディティと呼ぶこともあります。

■ 金融翻訳事情 ■

今回はglobal2jの採用担当者が、専門分野についてお話します。

これは、既に実務翻訳の仕事をしている方や、将来独立を考えている方からよく聞かれる質問です。最終的には各翻訳者の考え方次第ですが、global2jでは、自分の専門分野を持つことが仕事獲得の近道だと考えています。具体的に言うと、実務翻訳全般、またはあまり関連のない複数の分野を手がけるよりも、金融・経済に限らず特定の一分野を極める努力をするほうが得策だということです。

「実務翻訳の中で幅広く手がけるべきか、金融翻訳にしぼるべきか?」

もちろん翻訳者の中には、「発注してもらえるならば、どの分野でも仕事をとるべきだ」、「守備範囲が広ければ、何らかの仕事を受注できる可能性が高くなる」というご意見もあると思います。ただ、長期にわたって継続的に翻訳を依頼してくれるお客様を見つけることと、毎回色々な分野の翻訳をとりあえずこなしていつまでも初心者のような仕事を続けることと、どちらが翻訳者としての大成につながるでしょうか。答えは明らかでしょう。常にクオリティの高い訳文を納品することができれば、仕事は自然とついてきます。

また、それだけの質の仕事をするには、一分野だけでも学習やリサーチに相当の時間を費やさなければなりません。global2jのトップ翻訳者の一人はこう言います。「金融だけでなくバイオもとか、英日も日英も両方やりたいなんて人が結構いるけれど、そんな野心的な目標、自分にはとても持てない」。実力のある人ほど、一つの分野でさえモノにするのが難しいことをよく知っているようです。現時点で専門分野が固まっていない方は、今までの実務経験、興味の対象、自分の性格などから、自分に合った分野がいったい何なのか、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。

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