メールマガジン

global2j通信~Vol.8~ 2005年3月号

■ 今月のキーワード ■

【peg】

pegはcurrency peg、pegged exchange rate systemなどと表現されることもありますが、日本語では「ペッグ制」、「ペッグ制度」と訳すのが一般的です。ペッグ制とは、自国通貨と米ドルなど特定の通貨の為替レートを一定に保つ制度であり、ここ数年、金融市場で定期的に話題になっているのは人民元のドル・ペッグ制です。中国は1997年12月以来、人民元の為替レートを1ドル=8.27元台に事実上固定していますが、その国際競争力の高まりなどを背景に、柔軟な為替制度への移行を求める圧力が高まっています。ごく最近では、中国の国内新聞が、人民元の為替レートが今年5月から8種類の外貨で構成されるバスケット通貨連動制に変更され、レートの変動幅も現在のd上下0.3%から同0.6―1.0%に拡大されるとの見通しを報じています。

(例文)
The timing of the adjustment on the currency peg remains unclear at this time, although we consider the first half of 2005 to be most likely.

(訳例)
ペッグ制の調整時期は現時点ではなお不明だが、2005年前半の可能性が最も高いだろう。

(global2j最新金融翻訳eラーニング講座2004年12月号より一部抜粋)

■ 金融翻訳事情 ■

今回はglobal2jの翻訳コーディネーターが、無料メールアドレスの使用についてお話します。

「翻訳会社は登録翻訳者に対し有料メールアドレスを使用するよう指示していると記事で読んだことがあります。現在、無料メールアドレスしか持っていませんが、将来的には有料メールアドレスを取得したほうがよいのでしょうか?」

翻訳会社が登録翻訳者に無料メールアドレスの使用を避けてもらうようお願いしているのには理由があります。hotmail等をはじめとする無料メールアドレスの場合、(1)メールを送ったのに届かない、(2)メールが受信できない、(3)メールが遅れて到着する(あるいは、行方不明になる)、(4)添付ファイルが開けない、といった問題が数多く報告されているためです。もちろん有料メールアドレスが万全とは言い切れませんが、先に挙げた問題点からして無料メールアドレスは安定性に欠けていると言わざるを得ないでしょう。

メールを主要なコミュニケーション・ツールとして利用する企業は増えており、翻訳会社も例外ではありません。メールで原文を送付し、また訳文を受け取る場合がほとんどであるため、メールの送受信に問題があるとすべての作業に支障をきたしかねません。当社でも実際、無料メールアドレスを使用している翻訳者(以下:「Aさん」)の訳文が締め切りを過ぎても届かないといったトラブルがありました。このときはAさんに電話で確認したところ、「確かに送りました。絶対に送っています」と繰り返され、非常に困った記憶があります。後日、無料メールアドレスの問題点を説明し、トラブルの再発を防ぐためにも使用は避けていただくようお願いしましたが、しばらくの間Aさんは無料メールアドレスを使い続けるなど、問題を解決しようとする姿勢が見られなかったのが残念でした。

ビジネスでは迅速な対応が求められますので、将来在宅翻訳者として仕事を始められる際は有料メールアドレスを取得し、メールでの連絡体制を万全に整えておいたほうがよいでしょう。また、メールの問題に限らず、相手の事情も理解して柔軟な姿勢で取り組めば、仕事はよりスムーズに進むのではないでしょうか。

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