■ 今月のキーワード ■
【factory orders】製造業受注
金融・経済翻訳では、factoryが文字通り「工場」ではなく、「製造業」の意味で使われることが少なくありません。他の例としては、雇用統計におけるfactory workweekなどが挙げられます。
(例文)
The average factory workweek rose by 0.3 hours.
(訳例)
製造業の週平均労働時間は0.3時間増加した。
■ 金融翻訳事情 ■
【短納期の案件】
今回は特に納期の短い案件についてのご紹介です。
当社では2009年2月から米国マクロ経済に関するデイリーレポートの翻訳を担当しています。原文が米国から送付されるのは日本時間の深夜1時~早朝5時ごろで、当社がお客様へ訳文を納品するのは日本時間の午前9時。分量は原文500ワードから800ワード程度です。海外から原文が送付されるということもあり、予想外のトラブルも頻繁に起こります。このレポートをお客様に納品するまでの「サバイバルスケジュール」をご紹介いたします。
5:00am 執筆者:現地より原文が送付される
6:00am 担当翻訳者:作業開始
8:00am 翻訳担当者:この時点で翻訳が済んでいる部分を当社に納品
コーディネーター:受領確認送信
エディター:エディット作業開始
8:30am 翻訳担当者:残りの訳文を納品
コーディネーター:受領確認送信
エディター:エディット最終作業開始
8:45am エディター:エディット済みの訳文をコーディネーターに送信
コーディネーター:数字、スタイル、レイアウト乱れなどの最終チェック
8:55am コーディネーター:お客様へ納品
これは比較的スムーズに作業が進んだ場合のスケジュールです。入稿時間が大幅に遅れたり、難易度が極端に高く、翻訳作業に手間取ったり、レイアウト調整がうまくいかなかったり…などなど、ヒヤリとさせられる場面が何度もありました。たとえ納期が短くても翻訳者、エディター、コーディネーターの連携プレイで最高のクオリティに仕上げることができるよう、日々努力の毎日です。