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global2j通信~VOL.29~ 2006年9月号

■ 今月のキーワード ■

【hot money】ホット・マネー

高利回りを求めて金融市場で短期的に移動する投機資金のこと。

(例文)
An estimated US$30-50 billion in hot money may have entered China this year.

(訳例)
今年は推定300億~500億ドルのホット・マネーが中国に流入している可能性がある。

■ 金融翻訳事情 ■

【翻訳研修生の勉強方法】

翻訳をする上で必要となるのが、英語力、日本語力、調査力、専門知識の4つです。これらをバランスよく身に付けるにはどうしたらよいのでしょうか。当社の翻訳研修生にそれぞれを向上させるための勉強方法を聞いてみました。

1)英語力

なるべく多くの英文を読むよう心がけています。多くの英文を読むことで、英語独特のリズムになれることができます。以前ならおそらく理解できなかったような言い回しも、最近ではなんとなく見当が付くようになってきました。外資系金融機関が発行する調査レポートだけでなく、自分の興味のある分野の本なども読んでいます。

2)日本語力

「新聞を読むといい」ということはよく聞きますが、普通に新聞を読んでいると、どうしても話の流れを追うことに意識が集中してしまい、なかなか日本語表現にまで気が回りません。ですから日経新聞を読む際には、「文末表現」、「主語と述語の呼応」、「句読点の使い方」など、ある一つの部分に注意しながら読むようにしています。

3)調査力

納期が短い金融・経済翻訳では、インターネット検索での調査が中心となります。インターネット検索をするには、ある程度の慣れが必要ですので、例えば、米国でPPIが発表されたというレポートを読んだら、米労働省のサイトでリリースを確認するなど、普段から検索の練習をしています。翻訳をする際には、原文の数値が前月比なのか前年比なのかなどが分かりづらいこともあるため、こうした普段の積み重ねが大変役に立っています。

4)専門知識

日経新聞と外資系金融機関のレポートをしっかりと読むようにしています。ついあれもこれもしなければと思ってしまいますが、金融・経済翻訳の初歩段階では日経新聞を中心に勉強するのがよいように感じます。その上で、分からない部分や苦手な部分はインターネットで検索したり、本を読んだりしています。英語力、日本語力、調査力、専門知識のどれか一つでも欠けていると、よい翻訳はできません。まずは、自分には何が足りないのかを考え、当社研修生の例も参考にしながら、自分なりの勉強方法を探してみてください。

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