メールマガジン

global2j通信~VOL.149~ 2016年9月号

■ 今月のキーワード ■

【precautionary savings】予備的貯蓄

予備的貯蓄とは、「将来の所得に不確実性がある場合に、確実な時に比べて多く保有する貯蓄」のことです。

(例文)
A slowing economy is expected to lead to an increase in precautionary savings.

(訳例)
景気減速は予備的貯蓄の増加につながると予想される。

■ 金融翻訳事情 ■

【在宅翻訳者に必要「と思われる」資質】

当メールマガジンを読んでくださっている皆様の中には、在宅翻訳者という職業にご興味をお持ちの方も多いことでしょう。しかし、すでに在宅翻訳者としてご活躍中の方や身近にそうしたお知り合いがおられる方を除けば、在宅翻訳者の生活スタイルがどのようなものか想像がつきにくいかもしれません。将来的に在宅翻訳者になることを視野に入れている方でも、果たして自分に向いているのかどうか、確信が持てない方もいらっしゃるかと思います。今回は、実際に在宅翻訳者としてお仕事をしている方に、在宅翻訳者として必要「と思われる」資質についてお話しいただきました。

・自己管理能力

在宅で仕事というと、「自由」というイメージを持たれる方も多いかもしれません。確かに、就業時間を厳しく定められているわけでもなければ、タイムカードがあるわけでもないので、「他人に管理されていない」という意味ではそう言えないことはないでしょう。しかし、それは言い方を変えると「誰も管理してくれる人がいない」ということです。起床時間、作業開始時間、休憩時間、作業終了時間、これらをすべて自身で管理しなければなりません。さらに、決められた納期までに適切なペース配分で作業が進められるよう、長期的な視点でスケジュールを組むという能力も求められます。あまりに余裕のありすぎるスケジュールを組むと収入面が厳しくなりますし、だからと言って仕事を詰め込み過ぎるとミスや体調不良を招きかねません。こうした、短期・長期の自己管理を翻訳業務と並行しながら進められるかどうかが、在宅翻訳者に向いているかどうかの分かれ道ともいえるでしょう。

・外部の「雑音」にイライラしない能力

在宅という作業スタイルは、居心地の良い慣れた場所で仕事ができるうえに通勤もないということで一見「理想的」な作業環境と思われがちですが、実際にはそうとも言い切れません。まず、自宅にはいろいろな「邪魔」が入ります。宅配便が届いたり、家族がいる場合はテレビの音が聞こえたり、用事を頼まれたりと、挙げればきりがありません。私自身、子供の体調が悪く学校を休んでいる時などには子供の看病をしながらテレビのついている部屋で翻訳…というある意味で最悪の環境で仕事をせざるを得ない場合も多くあります。周りの「雑音」を気にせず、または「雑音」によって作業を中断されてもイライラすることなく、気持ちを何度も切り替えながら翻訳に集中できる能力が必要でしょう。

・一日中誰とも話をしなくても耐えられる性格

一人暮らしの場合はもちろんのこと、家族がいたとしても、日中は基本的に無言で作業をすることになります(上述の「雑音」は例外として)。在宅翻訳者という職業はいわゆるオフィスワーカーよりも他人と「会話」する頻度が非常に低いのではないでしょうか。翻訳コーディネーターなど、翻訳にかかわる方々との連絡はほとんどメールですので、朝から夕方まで一言も発しなかったという日も珍しくありません。私はこうした環境がそれほど苦にならない性格ですが、友人などにこうした話をすると「信じられない!私なら耐えられない!」という人もいます。翻訳能力以前の問題として、こうした生活に耐えられる性格でなければ、在宅翻訳者を目指すことは相当厳しいかもしれませんね。

いかがでしたでしょうか。これはあくまで一個人の見方ですので、すべての方に当てはまるかどうかはわかりませんが、ご参考にしていただければ幸いです。

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