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global2j通信~VOL.113~ 2013年9月号

■ 今月のキーワード ■

【all else being equal】他の条件がすべて同じであれば

金融・経済関連の調査レポートで、エコノミストやアナリストが自身の予測などの前提についてよく用いる表現です。同様の意味を持つラテン語のceteris paribusというフレーズが使われることもあります。

(例文)
All else being equal, lower interest rates tend to boost equity prices.

(訳例)
他の条件がすべて同じであれば、金利の低下は株価を押し上げる傾向がある。

■ 金融翻訳事情 ■

新聞の読み方講座8

9月10日付日経新聞朝刊より抜粋
「消費増税『予定通り』強まる」政府・与党内で、消費税率を予定通り来年4月に8%に引き上げるべきだとの声が強まってきた。内閣府が9日発表した4~6月期の国内総生産(GDP)改定値が物価変動の影響を除いた実質で、前期比年率換算3.8%増と大きく伸びたためだ。

☆表記に注目
・「4~6月期」
経済関連のデータでは、期間を区切る際に1年を4等分した「四半期」という単位がよく用いられます。この記事のような「1~3月期」、「4~6月期」、「7~9月期」、「10~12月期」といった表記の仕方だけでなく、「第1四半期」、「第2四半期」、「第3四半期」、「第4四半期」などの表記方法もあり、顧客によって好みがなるため、様々な表現を使い分けられるようにしなければなりません。

☆用語に注目
・「国内総生産(GDP)改定値」
GDP(国内総生産)とは、国内で年間に新しく生みだされた生産物やサービスの金額の総和のことです。GDPデータには、いち早く発表される「速報値」、速報値の公表後に発表された経済指標などを勘案して修正された「改定値」、修正を経て最終的に確定したデータである「確定値」の3種類があり、発表時期などは各国で異なります。

☆表現に注目
この文章には、becauseやsinceなど、原因・理由を示す接続詞を使った英文を翻訳する際に参考となる表現が使われています。それは「…強まってきた。…ためだ。」という文末表現です。最初の文章でまず結果を述べ、一旦句点「。」で文章を区切ったのちに理由を述べてあります。これは理由を示す部分(ここでは後の文章)が比較的長く、結果を示す部分とつなげてしまうと読みにくくなる場合に用いられることが多い表現です。理由を示す部分が短い場合には「…のため、…となった。」など、理由を示す部分と結果を示す部分とを読点でつなげたほうが自然に感じられることもあります。

いかがでしたでしょうか。今後の学習にお役立ていただければ幸いです。

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