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global2j通信~VOL.112~ 2013年8月号

■ 今月のキーワード ■

【bid-to-cover ratio】応札倍率

入札の応募額を落札額で割った数字。応札倍率が高いほど需要が高く、入札が順調であったということになります。

(例文)
The bid-to-cover ratio printed at 2.45 for the 10 year Treasury auction, the lowest since April 2009.

(訳例)
10年物米国債の入札の応札倍率は2.45倍となり、2009年4月以来の低水準を記録した。

■ 金融翻訳事情 ■

【翻訳学習者の疑問にお答えします】

今回は、当社の「金融・経済翻訳 総合講座」の受講生の方々からお寄せいただいた代表的な質問をいくつかご紹介します。

Q1)家事や育児・介護などと翻訳学習を両立させるコツを教えて下さい。

ご家族に協力していただき、まとまった学習時間を作ることが理想的ではありますが、それが難しい場合には、細切れの時間を上手く活用する工夫が必要になります。英文記事の切り抜きをポケットに入れて常に持ち歩く、教材を台所や居間など思いついた時にさっと取り出せる場所にも置いておく、といったように、ちょっとした空き時間に学習ができる環境作りをするのも一つの手段です。実際に翻訳の仕事を引き受けるようになれば、深夜や早朝の作業もやむを得なくなる場合がありますが、学習段階から無理なスケジュールを
立てることは、体調不良や意欲の低下にもつながるため、あまりお勧めできません。

Q2)翻訳学習に役立つ調査レポートの英語版と日本語版を入手できる外資系金融機関のサイトはありますか。

現在、外資系金融機関は調査レポートを顧客のみに公開している場合が多く、日本語と英語のレポートを対応させて紹介しているサイトでおすすめできるものがなかなかないのが実情です。「金融 調査レポート」などのキーワードで検索をかけると、日本語のレポートは入手可能ですので、そのレポートと関連していそうな英文記事を検索して読み比べてみると、効果的な学習ができるかもしれません。また、当社の最新金融翻訳講座など、外資系金融機関の調査レポートをもとに教材を作成している講座などを利用してもよいでしょう。

Q3)翻訳者になるために英語関連の資格は必要ですか。

当社に関して言えば、翻訳者登録の合否はトライアル翻訳のクオリティにより判定しますので、資格は必須ではありません。「履歴書に書けば有利になるかもしれない」という目的で資格取得を目指されるのであれば、その時間を使って金融・経済の日本語と英語のレポートを多読し、英文をこなれた日本語に変換できるような訓練を中心にされた方がよいと思います。ただ、全般的な英語力を高めるために資格取得に向けて学習されることは、長い目で見れば有意義であるとも言えるでしょう。

Q4)プロとして求められる翻訳スピードはどの程度ですか

英日の実務翻訳の場合、プロとして必要とされる最低限のスピードは、1日に1,000~1,500ワードと言われています。しかし、学習の段階ではスピードを気にせず、まずは時間がかかっても訳文の完成度を上げることに力を注ぎましょう。

いかがでしたでしょうか。今後の学習にお役立ていただければ幸いです。

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