メールマガジン

global2j通信~VOL.94~ 2012年2月号

■ 今月のキーワード ■

【recapitalization】資本増強

公的資金による資本増強である場合には「資本注入」とすることもあります。

(例文)
We expect the total amount of bank recapitalization to top 100 billion euros.

(訳例)
銀行の資本増強は総額で1,000億ユーロを超えると予想される。

■ 金融翻訳事情 ■

【新人翻訳コーディネーターよもやま話前編】

今月と来月は新人翻訳コーディネーター、OさんとHさんのお話を二回シリーズでお届けします。今回は、実はあまり良く知られていない翻訳コーディネーターという仕事の内容や、業務を遂行していく上での楽しいこと、大変なことなどを語ってもらいます。

◆翻訳コーディネーターとは?

H:依頼主と交渉しつつ翻訳業務を包括的にコーディネートします。料金の見積もりや、翻訳者の選定、納品、アフターフォローまでを担当しますが、あまり知られていない職種なのは確かですね。私は違う業種の知人からは、あちこちの会社で翻訳の業務をするものだとか、翻訳会社の営業マンだと勘違いされました。(笑)

O:実際の仕事の幅は会社によって違うのではないかと思います。でも基本はお客様や翻訳者が仕事を気持ち良く進められるように橋渡しや準備、後処理をするのがコーディネーターです。Eメールがなかった時代はどのように業務を進めていたのだろうと思うくらい、今やメールがなくては成り立たない仕事ですね。そうそう、ムダなく手短なメールには、愛想はなくても気持ちはこもっているので、よろしくお願いします!

◆やっていて良かったと思うことは?

O:完全な裏方仕事ですが、原文や訳文に直に接することができるうえ、完成品まで見られるのが醍醐味です。翻訳という仕事の全体像がわかりますし、担当分野でのその時々の話題や注目されているニュースなどもわかって面白いです。

H:私は翻訳者の方々それぞれの専門性を理解し、それを十二分に生かした的確な配分によって、作業効率を大幅アップさせて、厳しい納期でハイレベルな訳文を提供した時などに達成感が味わえるところかもしれません。

◆反対に大変なことは?

H:土壇場になって急に分量が増えたとき、大幅に入稿が遅れたとき、誰か時間が空いている翻訳者さんはいませんか~と探している時、などでしょうか。待ったは許されないところなので、時間との戦いが一番大変な気がします。

O:確かに時間に追われる仕事だから毎回緊張します。メールでのやりとりのなかで、言葉足らずになってしまうことも多々あり(特に翻訳範囲についての連絡)、「あっ」と思ったときには送信済みで、追加やお詫びのメールだらけになってしまって。

H:私もよくやってしまいます。そのような時こそ冷静に、と思いますが、自分のせいだと思うと本当にあせります。

だんだんヒートアップしてきたようですね。この次は翻訳コーディネーター向きと思われる性格や、OさんとHさんそれぞれの立場からの一言をお届けします。

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