■ 今月のキーワード ■
【loan to deposit ratio】預貸率
銀行の預金残高に対する貸出残高の比率のこと。LTD ratioやLDRとされることもあります。
(例文)
We will return to a more normalized level of loan to deposit ratio as the economy improves.
(訳例)
景気の改善に伴い、預貸率はより正常化した水準に戻るだろう。
■ 金融翻訳事情 ■
【英文中のラテン語】
金融・経済レポートを読んでいると、時々ラテン語を用いた表現を見かけることがあります。ラテン語は文章の格調を高める目的で、いわゆる「知識人」と呼ばれる人々に好んで使われるようです。今回は中でも特に重要性の高いと思われる表現と、その代表的な訳語をいくつかピックアップしてご紹介します。
ex ante:事前の
ex post:事後の
e.g.(exempli gratia):例えば
ergo:それゆえに
i.e.(id est):すなわち
per annum:1年当たり、1年ごとに
status quo:現状
vice versa:逆もまた然り
上述の訳語はあくまでも一例です。文脈に応じて訳し分けるようにしましょう。また、この他にもたくさんの表現があります。英文を読んでいて「この単語は『英語っぽく』ないなあ」と感じる場合、それはラテン語であることも少なくありません。ラテン語の表現をすんなり理解できると、翻訳のスピードアップにもつながります。わからない表現はその都度きちんと調べ、英語のみならずラテン語のボキャブラリーも少しずつ増やしていきましょう。